Column
都立城東高校普通科推薦入試小論文解説・令和5年度(2023年度)
都立高校別対策
2025.04.23

2023年度の城東高校の推薦入試では、「学ぶことは、自分自身をつくり変えることである。」という言葉について、自分の体験をもとに考えを述べる作文が出題されました。
このテーマは、「学ぶ=知識を増やすこと」だけでなく、学ぶことで人として成長したり、新しい自分になっていくことに目を向けた深い内容です。
たとえば、
- 苦手だったことに挑戦して自信がついた
- 誰かの考えを知って、自分の見方が変わった
- 失敗から学んで、行動を改めた など
学びは、頭だけでなく心や行動にも変化をもたらすものです。
この作文では、そうした「学びによって自分がどう変わったか」という体験に基づいたリアルな気づきが求められています。
この記事では、このテーマをどう読み解き、自分の経験とどう結びつけて書けばよいかを、構成の立て方から例文まで、わかりやすく解説していきます。
自分の中の「変化」に気づくことが、推薦入試の合格にも、これからの成長にもつながります。ぜひ、自分の言葉で「学びと成長」を伝えられる作文を目指しましょう!
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問題の構成とねらい
城東高校の推薦入試作文では、次のような課題文が出題されました。
【課題文】
「学ぶことは、自分自身をつくり変えることである。」という言葉がある。
自分の体験を例に挙げ、この言葉についてのあなたの考えを述べよ。
この課題文は、一見するとシンプルですが、実は2つの要素を必ず書かなければならない構成になっています。
問題の構成(書くべき2つのポイント)
① 「学ぶことは、自分をつくり変えること」という言葉の意味を自分なりに解釈する
→ この言葉をどう受け取ったか、どんな意味だと感じたかを自分の言葉で説明することが大切です。
② それを表す「自分の体験」を具体的に書く
→ 実際に自分が学びを通して変わった経験(勉強・部活・人間関係など)を使って、考えを具体的に裏付けることが求められています。
高校側が見たいポイント(ねらい)
この問題を通して、城東高校が見たいのは次のような力です。
- 学びに対して前向きな姿勢があるか
- 体験を通して考える力・ふり返る力があるか
- 自分の成長を言葉で伝える力があるか
つまり、「学んで終わり」ではなく、「学びをどう自分の成長につなげているか」を自分の体験で語れるかどうかが合否を左右するポイントになります。
作文で求められる力
この作文では、「学び」をきっかけに自分がどう変化・成長したかを表現する力が求められます。
その中で特に大切なのは、次の3つの力です。
① 解釈する力(言葉の意味を自分なりに考える)
「学ぶことは、自分自身をつくり変えること」という言葉を、自分なりにどう受け止めたかをまずはっきりさせましょう。
この言葉をどう感じたかによって、その後の体験の選び方や文章の流れが変わります。
たとえば…
- 「学ぶことで考え方が広がる」と感じた
- 「学ぶことで苦手が克服できる」と思った
- 「人との出会いや経験も学びの一つだ」と気づいた
どの解釈でも大丈夫ですが、自分の経験とつながるかどうかがポイントです。
② 経験をふり返る力(体験に気づき、深く考える)
この作文は、「あなたの体験を例に挙げて」と明確に指示されています。
つまり、「学びによって自分が変わった経験」が必要です。
例
- 勉強が苦手だったが、努力を通じて達成感を知った
- 部活動で失敗から学び、自信やリーダーシップを得た
- 誰かとの会話や助言で価値観が変わった など
日常の中の小さな学びでもOK!
大切なのは、そこで「自分がどう変わったか」を伝えることです。
③ 表現する力(限られた字数で伝える)
600字前後の作文では、「言いたいことを整理し、わかりやすく伝える」文章力も評価されます。
- 最初に考え(テーマ)をはっきりと
- 中盤で体験を具体的に
- 最後に成長や変化、学んだことをしっかりまとめる
という構成のバランスを意識しましょう。
構成のポイントと書き方の流れ
この作文では、「自分自身をつくり変える」というテーマを、自分の体験と考えで説得力ある形にまとめることが求められます。
そのためには、内容をきちんと整理し、わかりやすい順番で書くことがポイントです。
以下のように、4つのパートに分けて構成すると書きやすくなります。
① 導入(言葉の意味の解釈)…80〜100字
まず、「学ぶことは自分自身をつくり変えること」という言葉を読んで、自分はどう受け止めたかを書きます。
例
「この言葉を読んで、私は学ぶことによって考え方や行動が変わり、自分が成長していくのだと感じました。」
② 本文①(自分の体験紹介)…200〜250字
次に、「自分が学びを通して変わった経験」を具体的に書きます。
勉強・部活動・人間関係など、テーマは自由ですが、変化がわかる体験を選びましょう。
例
- 苦手だった英語に挑戦した体験
- 部活での失敗から得た学び
- 友人との出来事を通して考え方が変わった など
③ 本文②(その体験を通じた気づき)…150〜180字
体験の中で何を学び、自分の中にどんな変化があったのかをふり返ります。
ここが**「自分自身をつくり変えた」ことの説明**になります。
例
「以前の私はすぐにあきらめていたが、挑戦することの大切さに気づき、自信がついた」など。
④ まとめ(言葉への共感と今後の意欲)…80〜100字
最後に、この言葉への共感や、今後にどう生かしていきたいかをまとめましょう。
例
「私はこれからも新しいことを学び続け、自分をより良く変えていける人でありたいです。」
構成まとめ表
パート | 内容 | 目安字数 |
---|---|---|
導入 | 言葉の意味の解釈 | 80〜100字 |
本文① | 自分の体験の紹介 | 200〜250字 |
本文② | 体験からの学び・変化 | 150〜180字 |
まとめ | 今後への意欲・再びテーマにふれる | 80〜100字 |
実際の作文例
「学ぶことは、自分自身をつくり変えることである。」という言葉を読んで、私は、学びとは知識を得るだけでなく、自分の考え方や行動までも変えていく力があるのだと感じました。そして、学びを通じて、自分自身を前向きに成長させることができると考えます。
私がこの言葉を実感したのは、中学2年生のときの英語の授業です。もともと英語が苦手で、授業でも発言することが少なく、自信が持てませんでした。しかし、ある日ALTの先生と英語で簡単な会話ができたことで、「もっと話せるようになりたい」と思うようになりました。それをきっかけに、英語の歌を聞いたり、海外の子ども向け動画を見たりして、自分から英語にふれる時間を増やしました。わからない単語はノートにまとめ、学校の先生に質問することも増えました。すると、少しずつ単語が聞き取れるようになり、授業中に自分の意見を言えることも増えてきました。テストの点数も少しずつ上がり、自信を持って学べるようになったことがうれしかったです。何より、「苦手だと思っていたものも、努力すれば変われる」と感じ、自分に対する見方が変わったことが一番の学びでした。
この経験を通して、学ぶことで自分の考えや気持ちが変わり、行動も変化していくことを実感しました。私はこれからも、苦手なことにも前向きに取り組み、学びを通して自分を成長させていきたいです。(579文字)
まとめ|学びを通して成長する姿を伝えよう!
城東高校の推薦入試で出題された「学ぶことは、自分自身をつくり変えることである。」という言葉は、ただの知識の習得ではなく、学びが人の心や行動まで変える力を持っているという深い意味を持っています。
この作文では、
- 自分がどのようにこの言葉を受け止めたか(考え)
- それを体感した具体的な体験(事実)
- そして、自分がどう変わったか(変化・成長)
の3つをしっかりとつなげて書くことが、高評価につながります。
大きな出来事でなくても構いません。
日常の中のちょっとした学びや気づきでも、それがあなたを変えたものであれば、立派な「学びの成果」です。
作文を通して、「学ぶことで変わる自分」「これからも成長し続けたいという意欲」を伝えることが、城東高校の求める生徒像にぴったり合うアピールになります。
自分の変化に目を向け、等身大の言葉でしっかりと表現していきましょう!
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