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令和6年度(2024年度) 都立小松川高校 推薦入試作文 解説

都立高校別対策

2025.03.11

令和6年度(2024年度) 都立小松川高校 推薦入試作文 解説

この記事は、令和6年度 東京都立小松川高校の推薦入試で出題された作文の問題を丁寧に解説したものです。
出題内容は、「地球温暖化」と「ヒートアイランド現象」の違いを理解し、ヒートアイランド現象をやわらげるための対策を、自分の体験や見聞から考えるというものでした。
理科的な知識と、自分の考えを合わせて書く力が求められるテーマです。
この記事を読むことで、問題の理解が深まり、同じような小論文課題にも対応できるようになります。

はじめに:「暑くなる地球」と身近な問題

最近の夏は「命にかかわる暑さ」と言われるほど気温が高くなり、熱中症になる人も増えています。
気温が上がる原因には、「地球温暖化」や「ヒートアイランド現象」など、環境問題が関係しています。

たとえば、都市の道路や建物が熱をため込むことで、夜になっても暑さが続くことがあります。
また、地球全体の気温が少しずつ上がることで、極端な暑さや自然災害が増えるとも言われています。

こうした問題を理解し、「自分には何ができるか?」と考えることは、これからの社会を生きていく私たちにとってとても大切な姿勢です。

地球温暖化とヒートアイランド現象のちがい(問1の解説)

まず、「地球温暖化」と「ヒートアイランド現象」は、どちらも“気温が高くなる”という共通点がありますが、その原因や範囲は大きく異なります。

地球温暖化は、地球全体の気温が長い時間をかけて上昇していく現象です。
主な原因は、工場や車などから出る二酸化炭素(CO₂)などの「温室効果ガス」です。
これらが空気中にたまり、地球の熱を逃がしにくくしているのです。
その影響で、氷が溶けたり、異常気象が起きたりしています。

一方、ヒートアイランド現象は、都市部だけで気温が高くなる現象です。
コンクリートやアスファルトが太陽の熱をためこみ、夜になってもなかなか気温が下がらないことが原因です。
また、車やエアコンの排熱も関係しています。

つまり、地球温暖化は「地球全体」、ヒートアイランド現象は「都市部限定」という違いがあります。

問1の解答例(80〜100字)

地球温暖化は地球全体の気温が上がる現象で、温室効果ガスの増加が原因です。一方、ヒートアイランド現象は都市だけで起こり、建物や道路が熱をためることで気温が高くなります。(83文字)

ヒートアイランド現象のしくみと影響

ヒートアイランド現象は、都市部の気温が周辺より高くなる現象です。
そのしくみは、主に次のような点にあります。

まず、都市にはアスファルトやコンクリートの地面や建物が多く、これらは昼間に太陽の熱を強く吸収します。
そして夜になっても、地面や壁がためこんだ熱を放出し続けるため、気温が下がりにくくなります。

さらに、都市では緑が少なく、風通しも悪いことが多いため、熱がこもりやすくなります。
加えて、自動車やエアコンの使用が多く、それらから出る排熱も気温を上げる原因になります。

この現象による影響としては、

    • 夏の夜でも気温が高く、「熱帯夜」が増える

    • 高齢者や子どもが熱中症になるリスクが高くなる

    • エアコンの使用が増えて、電力の消費が増える

といった社会的な問題があります。

つまり、ヒートアイランド現象は私たちの身近な生活に直接影響を与える、深刻な都市の環境問題なのです。

自分にできるヒートアイランド対策とは?(小問2の書き方)

小問2では、「ヒートアイランド現象をやわらげるアイデアを、自分の体験や見聞をもとに書く」ことが求められています。

ここでは、ただ知識を並べるだけではなく、「自分の経験からどう考えたか」をしっかり伝えることが大切です。

書くときのポイントは以下の通りです。

① 問題点を明確にする

「ヒートアイランド現象とは何か?」「なぜ困るのか?」を最初に簡単に説明します。

② 経験や見聞を具体的に書く

「自分が体験したこと」「見たり聞いたりしたこと」を具体的に書きましょう。
たとえば、「校庭の芝生」や「屋上緑化」「打ち水のイベント」などがあります。

③自分のアイデアを伝える

その経験から「こうすれば効果がある」と感じたアイデアを提案します。
難しいことではなく、中学生でもできそうなことを選ぶと説得力が出ます。

④ 社会への広がりも意識する

「この工夫が広がれば、街全体がどう変わるか」「自分たちがどんな役割を果たせるか」なども書けると、より良い内容になります。

小問2の解答例(400〜500字)

私が小学生のとき、校庭の一部に芝生を植える活動に参加しました。それまでは土の地面が夏になるととても熱くなり、体育の授業では地面の熱で疲れてしまうこともありました。しかし、芝生の上は涼しく、見た目にもやさしい雰囲気になりました。この経験から、緑を増やすことで暑さをやわらげる効果があると実感しました。

ヒートアイランド現象は、都市部で建物や道路が熱をためてしまい、気温が下がらなくなる問題です。特に夏は夜でも暑く、熱中症の危険が高まります。この現象を少しでも緩和するためには、植物を活用することが効果的だと考えます。
たとえば、学校の屋上に植物を植える「屋上緑化」や、校庭に芝生を増やすことは、暑さ対策になるだけでなく、環境にやさしい取り組みです。植物は空気をきれいにしたり、二酸化炭素を吸収したりする働きもあるので、地球温暖化の防止にもつながります。

こうした工夫を学校や地域全体で進めていけば、住みやすい環境づくりに役立つと思います。私も、これから身近な場所で緑を増やす活動に関わっていきたいです。(454文字)

この記事のまとめ

令和6年度の都立小松川高校の推薦入試では、「地球温暖化」と「ヒートアイランド現象」という環境問題をテーマに、違いを説明したり、対策を考えたりする力が問われました。

この問題では、理科の知識だけでなく、「自分の体験や見聞をもとに、自分の考えを表現する力」も重視されます。
そのため、日ごろからニュースや社会の出来事に関心をもち、自分のまわりで感じたことを言葉にしておくことがとても大切です。

また、作文では「書き方の型(構成)」を身につけておくことで、落ち着いて自分の考えをまとめることができます。
この解説記事で紹介した構成や解答例を参考にしながら、ぜひ練習を重ねてみてください。

身近な体験を通して社会の課題に目を向け、自分にできることを考える姿勢こそが、推薦入試で求められている力です。
日常の中にも、作文のヒントはたくさんありますよ!

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