Column

都立小松川高校推薦入試作文解説・令和5年度(2023年度)

都立高校別対策

2025.04.17

令和5年度(2023年度) 都立小松川高校 推薦入試作文 解説

この記事は、令和5年度 東京都立小松川高校の推薦入試で出題された作文の問題を丁寧に解説したものです。
他年度の東京都立小松川高校の推薦入試の作文の解説は以下から見てください。

はじめに|「地域をより良くする」ってどういうこと?

小松川高校の推薦入試では、「地域をより良くする取り組み」をテーマにした発表を想定した作文が出題されました。

「地域」と聞くと、ちょっと難しそうに感じるかもしれません。
地域とは自分が住んでいる町や学校のある場所のことで、「より良くする」とは、そこに住む人たちがもっと快適に、安心して、楽しく暮らせるようにすることです。

たとえば

  • ゴミ拾いや花の植えかえといった環境美化
  • 子どもや高齢者を支えるボランティア活動
  • 地域のイベントやお祭りを通じた人のつながり作り

など、身近なところにも「地域を良くする取り組み」はたくさんあります。

今回の作文では、そんなテーマについて「自分がどんな発表をするか」、さらに「グループの中でどんな役割を果たすか」を具体的に書くことが求められています。

この記事では、作文の構成の立て方から、実際の作文例までわかりやすく解説していきます。
地域に目を向けることは、未来の社会に貢献する第一歩です。
ぜひ、自分の経験や思いを言葉にしてみましょう!

問題の構成とねらい

この作文は、小松川高校の推薦入試(令和5年度)で出題されたものです。課題文には、次のように書かれていました。


【課題文】

「総合的な学習の時間」の授業で、次の【テーマ】について、3人一組のグループで学習し発表することになりました。
【テーマ】地域をより良くする取り組みについて、探究的に学習しよう。
このことについて、あなたはどのような発表をしますか。あなたがグループの中で果たす役割を明確にした上で、具体的な体験や見聞を含めて書いてください。
(480字~600字)


この問題は、**「探究的に学ぶ力」や「協働する力」**を見ようとしている作文です。


問題の構成は大きく2つ!

① 発表の内容(テーマの選び方・意見)

  • 自分が地域のどんな課題や取り組みに注目するか
  • それについてどんな発表をしたいのか
  • なぜそれを選んだのか(体験や見聞に基づいて)

② グループでの役割(協働の姿勢)

  • 自分が発表の中でどんな役割を担当するか
  • 意見をまとめたり、資料を作ったり、人前で話したりなど
  • その役割にどんな思いをもって取り組むか

高校側のねらい

この作文から高校が見たいのは、以下のような力です。

  • 地域に関心を持ち、自分の言葉で考えられるか(探究心)
  • 協力して学び合う姿勢があるか(協働性)
  • 自分の体験や見聞をもとに意見を深められるか(具体性)

作文で求められる力

この作文で求められているのは、「地域についての考え」や「発表内容の工夫」だけではありません。
主体性・協働性・表現力など、総合的な力が見られる問題になっています。


① 探究心と関心

まず大切なのは、「地域をより良くする取り組み」について関心を持っているかどうかです。
自分が住んでいる町や、学校のある地域で見たこと、体験したことなどに注目して、「もっとこうなったら良いな」と考える力が求められます。


② 具体的な経験や見聞

説得力のある作文にするには、自分の体験や見聞を入れることがとても大事です。
たとえば

  • 町内の清掃活動に参加したこと
  • 地域のイベントで見かけた活動
  • 家族や学校の先生から聞いた話

など、実際に見たり感じたりしたことをもとに書くと内容に深みが出ます。


③ 協働する姿勢(チームでの役割)

今回の作文では「3人一組での発表」という設定があるため、「自分がどんな役割を担うのか」も書かなくてはいけません。

たとえば

  • 調べた情報をまとめるリーダー
  • 文章を書いてスライドを作る人
  • 実際に発表するプレゼン担当

など自分の得意なことや工夫したいこととつなげて書くのがポイントです。


④ 表現力(わかりやすく伝える力)

字数制限は「480字~600字」。この中で、テーマ・役割・体験・思いをバランスよくまとめる必要があります。
作文の構成を意識して、伝わる順序と読みやすい文章を心がけましょう。

構成のポイントと書き方の流れ

この作文は、「発表内容」+「グループでの役割」+「体験や見聞」の3つを入れなければならない少し難易度の高い作文です。

スムーズに書くためには、構成をしっかり決めて、伝える順番を工夫することが大切です。


★おすすめの構成(4段構成)

① 導入:テーマの説明と自分の考え(80~100字)

まず、「地域をより良くする取り組み」について、自分が注目したテーマや課題を簡単に述べます。
なぜそれを選んだかの理由も軽くふれておくと流れがよくなります。

例:
「私は、地域で高齢者の孤立を防ぐ取り組みについて発表したいと考えました。」


② 本文①:発表内容とその背景(150~200字)

次に、発表でどんなことを取り上げるか、なぜそれが大切だと思ったかを具体的に書きます。
自分の体験や見聞をここに盛り込むと、説得力が出ます。

例:
「祖母が一人暮らしをしており、近所の人とのつながりが大切だと感じています。地域で行われているサロン活動を調べ、紹介したいです。」


③ 本文②:自分の役割と工夫(150~200字)

次に、グループの中で自分がどんな役割を果たすかを書きます。
「何が得意で、どんな工夫ができそうか」まで書けると良いです。

例:
「私は、発表用のスライド作りと資料の整理を担当します。視覚的に伝わるよう、写真や図を入れて工夫したいです。」


④ まとめ:探究の意欲と協働の気持ち(80~100字)

最後は、「この活動を通して何を学びたいか」「どう成長したいか」を前向きに締めくくります。

例:
「地域の課題について知り、仲間と協力して学びを深める経験にしたいです。」


文字数バランスの目安

パート内容目安字数
導入テーマと発表の方向性80〜100字
本文①発表の内容+体験や見聞150〜200字
本文②自分の役割と工夫150〜200字
まとめ意欲や成長への思い80〜100字

この構成で書けば、「発表内容・役割・体験」をバランスよく盛り込むことができ、高評価につながります。

実際の作文例

 私は、「地域の高齢者が安心して暮らせる取り組み」について発表したいと考えました。最近は高齢化が進み、一人暮らしの高齢者が増えているという話をニュースなどでも目にします。災害時や体調不良のときに周囲からの支えが得られにくい状況は、大きな社会課題だと思いました。地域の中で誰もが支え合える仕組みを作ることは、住みやすい町づくりにとって大切なことだと感じます。
 私の祖母も一人暮らしをしており、週に一度地域のサロン活動に参加しています。友人と会って話すことを楽しみにしていて、そのおかげで毎日が明るく過ごせています。そうした活動によって、高齢者が孤立せず、安心して暮らせることを身近に感じました。発表では、地域の交流サロンや見守りボランティアの取り組み、災害時の支援などを調べ、紹介したいと考えています。
 グループでは、私は発表資料の作成と内容の整理を担当します。私はパソコンの操作が得意なので、写真やグラフを使って、視覚的に伝わるようなスライドを作成したいです。また、話す内容を簡潔にまとめ、リハーサルを行って、正確に伝えられるよう工夫します。
 この活動を通して、地域の課題にもっと関心を持ち、仲間と協力しながら自分の視野を広げ、考える力を伸ばしていきたいです。(533文字)

まとめ|地域と関わる姿勢をしっかりアピールしよう!

2023年度の小松川高校の推薦入試作文では、「地域をより良くする取り組み」をテーマに、発表の内容・グループでの役割・体験や見聞をもとに自分の考えを表現する力が求められました。

このテーマで評価されるポイントは、次の3つです。

  • 地域の課題に関心を持ち、自分の言葉で考えられるか
  • グループでの役割を自覚し、協力して取り組む姿勢があるか
  • 自分の体験や見聞をふまえて、発表内容に説得力を持たせられるか

単にアイデアを出すだけでなく、「なぜそのテーマを選んだのか」「どんな思いで役割を果たすのか」までしっかり伝えることが、作文での高評価につながります。

地域に目を向けることは、社会に目を向ける第一歩です。
自分の体験や思いを言葉にして、「地域の一員として何ができるか」をしっかり考える姿勢を、作文の中でアピールしていきましょう!

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