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都立小松川高校推薦入試・男子作文解説・令和2年度(2020年度)

都立高校別対策

2025.07.04

令和2年度(2020年度) 都立小松川高校 推薦入試作文(男子) 解説

「色」というテーマは、一見シンプルに思えますが、非常に自由度が高く、自分の個性や考えを豊かに表現できる題材です。
色にはさまざまなイメージや感情があり、それを通じて人間の心情や自然の美しさ、社会の問題まで幅広く表現することが可能です。

例えば、「赤」をテーマに情熱や努力を、「青」をテーマに冷静さや友情を描くなど、自分が伝えたいテーマやメッセージを色を通じて具体的に示すことができます。

都立小松川高校がこの作文を出題した意図は、「色」という抽象的なテーマを用いて、受験生の表現力や創造力、そして物語を通じて伝えたいことを明確に示す力を評価するためです。

この記事では、「色」というテーマを使った作文をどのように書くと効果的かをわかりやすく解説します。
あなた自身が選ぶ色から、自分らしいストーリーを描き、読み手に強く印象づける作文を書けるようにポイントを押さえていきましょう。

問題の構成と出題のねらい

令和2年度の都立小松川高校推薦入試(男子)作文では、「色」を一つ取り上げ、その色を題材に自由に話を創作することが求められました。
具体的な条件は以下のとおりです。

  • 一つの「色」を設定すること
  • その色をテーマにした自由な物語を書くこと
  • 人物、生物、物体などの登場に制限はないこと

この課題で特に重視されているのは、「自由な発想力」「豊かな表現力」「構成力」の3点です。
色という抽象的なテーマを通して、自分ならではの視点や感性、メッセージ性をどのように表現できるかが評価されます。

出題のねらいとして、小松川高校は受験生が単なる説明文や感想文を超えて、自分自身のオリジナルのストーリーを創り出す力を持っているかどうかを見ています。
また、色に対する感性やイメージ力を使って、自分の考えや感情を相手に伝えられる力も重要です。

つまり、この作文は「色」というテーマを自由な発想と豊かな表現で具体化し、自分らしさや伝えたいメッセージをしっかりと盛り込むことが求められているのです。

作文で求められる力と重要な3つのポイント

小松川高校推薦入試の作文では、自由な発想でストーリーを作り、自分自身の感性や表現力を示すことが重要です。
特に意識すべき3つのポイントは次のとおりです。

① 豊かな想像力・発想力

色という抽象的なテーマから、自分なりに独創的で具体的な物語を創り出す力が必要です。
その色を選んだ理由や、色から連想される出来事、感情、登場人物などを自由に発想することが求められます。

② 魅力的な表現力・描写力

物語を印象的にするために、登場人物の気持ちや場面の描写を具体的に丁寧に書きましょう。
「色」が読者の目に浮かぶような表現を心がけることで、文章の説得力や魅力が高まります。

③ 明確なメッセージ性・伝達力

作文には伝えたいメッセージが必要です。
物語を通じてどんなことを伝えたいのか、自分なりのテーマを明確にしましょう。
読者が読み終わった後に何を感じるかを意識して書くとよいでしょう。

これらのポイントを意識して作文を書くことで、あなたの個性や考えが強く印象付けられ、高校側が評価したい表現力や思考力をしっかりとアピールすることができます。

構成のポイントと書き方の流れ

「色」をテーマにした作文を魅力的に仕上げるためには、以下のような明確な構成と流れを意識しましょう。

【序論】色の提示とその理由(約100~150字)

  • 自分が取り上げる色を最初に示し、なぜその色を選んだのか簡潔に述べます。
  • 物語の入り口として読者の興味を引きつけるよう工夫しましょう。

【本論①】物語の展開(約200~250字)

  • 選んだ色に関連した出来事や人物、生物などを登場させ、具体的な物語を展開します。
  • 登場人物の心情や場面描写を丁寧に描き、「色」を効果的に表現しましょう。

【本論②】物語の盛り上がり・山場(約150~200字)

  • 物語の中で特に伝えたいメッセージや感情が強調される場面をつくります。
  • 読者が共感や感動を覚えるような、心に残る展開を工夫しましょう。

【結論】メッセージの提示とまとめ(約50~100字)

  • 物語の結末を明確にし、そこから伝えたい自分なりのメッセージやテーマを簡潔にまとめます。
  • 余韻を残し、読者の心に響くような締めくくりを目指しましょう。

この流れを意識しながら作文を書くことで、独創的で説得力のある文章になり、自分の表現力や感性をしっかりと伝えることができます。

実際の作文例

 私が選んだ色は「青」だ。青は爽やかさや冷静さをイメージさせるが、私にとっては少し違う意味がある。青という色を見ると、中学校最後のバスケットボールの試合を思い出すからだ。
 私はバスケ部でキャプテンを務めていた。最後の大会で強豪チームと対戦したが、試合は終始劣勢だった。第4クオーターが始まった時、相手との差は20点以上に広がっていた。私は諦めそうになり、ふとベンチに目を向けると、そこには青いユニフォームを着て必死に声をかける仲間たちがいた。その姿を見て、「最後まで絶対に諦めない」と強く決心した。
 その後の数分間、私たちは夢中になってボールを追いかけた。疲れ切って足が動かなくなっても、「最後まで諦めるな」と青いユニフォームの仲間が声援を送り続けてくれた。試合には敗れたが、仲間と一緒に諦めず戦ったその青いユニフォームの背中は、私の心に深く刻まれている。試合後、仲間たちが泣きながら抱き合っていた姿もまた、青のユニフォームと重なって鮮明に思い出される。
 私にとって青は、諦めない気持ち、仲間との絆、そして最後まで戦い抜く勇気を象徴する色になった。あの日、仲間と共に戦った経験は、今でも困難に直面したとき、私に力を与えてくれる。だから私は、青という色を見るたび、あの日の仲間たちのように、「どんな状況でも最後まで諦めずに頑張ろう」と自分自身を奮い立たせることができるのだ。(589文字)

まとめ|色を通じて、自分らしさを表現しよう

「色」は単なる視覚的なものではありません。
色には一人ひとりの思い出や感情、そして自分が大切にしている価値観が込められています。
自分が選んだ色を通じて、自分自身の経験や考え方、伝えたいメッセージを具体的に表現することが大切です。

色というテーマを活かして作文を書く際には、ぜひ自分の感性やオリジナリティを大切にしてください。
あなたらしい視点で物語を紡ぐことが、読み手の共感を呼び、強い印象を与えることにつながります。

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