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都立東高校普通科推薦入試作文解説・令和6年度(2024年度)

都立高校別対策

2025.04.09

令和6年度(2024年度) 都立東高校普通科 推薦入試作文 解説

最近では、本を読むスタイルも大きく変わってきました。
スマートフォンやタブレットで本が読める「電子書籍」が広まり、紙の本だけではない読書のかたちが当たり前になっています。

東高校の推薦入試では、こうした社会の変化をテーマに、「電子出版物と紙出版物、それぞれの良さを挙げて、自分の考えを述べる」という作文が出題されました。

この作文では、「どっちが正しいか」を決めることが目的ではありません。
それぞれの特徴を理解した上で、自分はどんなふうに考えているかを、わかりやすく伝えることが求められます。

この記事では、作文の構成の立て方から具体的な例文まで、中学生にわかりやすく解説していきます。
自分の考えをしっかり言葉にして、推薦入試でしっかりアピールできるようにしていきましょう!

過去の年度はこちら

問題の構成とねらい

東高校の2024年度の推薦入試作文は、「問1」と「問2」の2つに分かれて出題されました。

  • 問1はグラフの読み取り問題ですが、使用されたグラフが現在公開されていないため、この解説記事では扱いません。
  • この記事で解説するのは、問2の作文問題です。

問2の出題内容(作文)

「電子出版物、紙出版物のそれぞれ良い点を簡潔に述べ、それに対する考えを述べる(361字~400字)」

この問題の特徴は、ただ「どちらが好きか」を答えるのではなく、次の2点がはっきり求められているところにあります。


✦ 出題のねらいはココ!

① 比較して考える力

電子書籍と紙の本、それぞれの良さを客観的に整理し、自分なりに考える力を見ています。

② 自分の意見をわかりやすく表現する力

どちらの方が自分には合っているか、その理由を具体的に伝える力が求められます。

作文で求められる力

この作文問題では、「電子出版物」と「紙出版物」という、だれもが身近に感じるテーマが出題されています。
しかし、「どっちが好きか」だけでは評価されません。
限られた字数の中で、次の3つの力が求められています。


① 比較して考える力

まず必要なのは、それぞれの良い点をしっかりと整理し、冷静に比べて考える力です。
「電子書籍にはこんな良さがある」「紙の本にはこんな良さがある」と、どちらの視点も取り入れて書くことで、バランスの良い文章になります。


② 自分の意見を伝える力

ただ良い点を並べるだけでなく、「自分はどちらをどう考えるか」までしっかり伝えることが大切です。
自分の体験や感じたことを具体的に書くことで、読み手に共感してもらえる作文になります。


③ 限られた字数でまとめる力

この作文は361字~400字以内という字数制限があります。
短い中で無駄なく、伝えたいことをまとめるには、文章の構成力簡潔な表現も求められます。

構成のポイントと書き方の流れ

この作文では、「電子出版物」と「紙出版物」の良さをふまえた上で、自分の考えを伝える必要があります。
字数は361字〜400字以内と限られているため、スッキリとした構成で書くことが大事です。

以下のように、3つのパートに分けて考えると書きやすくなります。


① 導入(それぞれの良さを簡潔に)

まずは、電子出版物と紙出版物のそれぞれの利点を簡潔に紹介します。

  • 電子書籍:スマホやタブレットで読めて便利・軽くて持ち運びやすい・すぐに買える
  • 紙の本:目にやさしい・ページをめくる感覚が楽しい・書き込みができる

この部分では、できるだけ中立的な視点で「どちらにも良さがある」と伝えるのがポイントです。


② 本論(自分の立場と理由)

つぎに、「自分はどちらをどう思うか」をはっきりと書きます
どちらが良いと思うか、なぜそう思うのかを体験や感じたことをもとに書くと説得力が出ます。

例:
「私は紙の本のほうが集中して読めるので好きです。スマホだと通知が気になってしまうからです。」


③ まとめ(今後どう活用したいか)

最後に、自分の考えを少し広げて、「これからどのように本と付き合っていきたいか」を一言でまとめると、作文全体にまとまりが出ます。

例:
「これからも、場面によって電子書籍と紙の本を使い分けていきたいです。」


書き方のコツまとめ

パート内容目安
導入両方の良さを紹介約100〜130字
本論自分の考え・理由約180〜220字
まとめ今後の活用・締めくくり約80〜100字

実際の作文例

 電子出版物には、スマートフォンやタブレットを使って本をすぐに読めるという便利さがあります。たくさんの本を持ち歩かなくてもよく、電車の中やちょっとした空き時間にも手軽に読書ができる点が良いと思います。また、検索機能がついていて、必要な情報をすぐに探せるのも便利です。一方、紙出版物には、目が疲れにくく、ページをめくる感覚や、本のにおいなどから安心感を得られるという良さがあります。
 私は紙の本の方が好きです。実際に手に取って読むことで、内容がより頭に入りやすく、集中して読めると感じるからです。また、気になった部分に線を引いたり、書き込みをしたりしやすいのも、紙の本ならではの良さです。ただし、電子書籍も移動中や外出先では便利なので、使い分けることで読書の幅が広がると思います。これからも、場面に合わせて電子書籍と紙の本を上手に使い分けながら、学びにつながる読書を続けていきたいです。(393文字)

まとめ|読書スタイルに正解はない。だからこそ自分の意見を大切に!

電子書籍と紙の本、どちらが優れているかに「正解」はありません。
それぞれに良さがあり、人によって合う・合わないも違います。
大切なのは、その違いをきちんと理解し、自分の考えを持つことです。

東高校の推薦入試作文では、まさにその「考える力」や「伝える力」が見られています。
一方だけを褒めたり、感情的に書いたりするのではなく、客観的な視点と自分の体験や意見をバランスよく組み合わせて書くことが、合格につながるポイントです。

読書という身近なテーマだからこそ、自分の経験をふり返りながら、「自分らしい意見」をしっかり伝える作文に仕上げていきましょう!

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