Column
都立小松川高校推薦入試・女子作文解説・平成30年度(2018年度)
都立高校別対策
2025.09.10

図書館は、単に本を借りる場所ではなく、自分の学びを広げたり深めたりするための大切な拠点です。
そこには多くの本や資料が揃っており、自分の興味や関心に応じて新しい知識に出会うことができます。
また、静かな環境で集中して勉強する場としても役立ちます。
この作文で「高校入学後にどのように図書館を利用したいか」を考えることは、自分の読書体験や学び方を振り返り、これからの学習姿勢を見つめ直す良い機会となります。
小松川高校がこのテーマを出題したのも、受験生が学びへの主体的な姿勢を持っているかを知りたいからでしょう。
図書館をどう活用するかを考えることは、単なる施設利用の話にとどまらず、自分がこれからどのように学んでいきたいかを表現することでもあります。
問題の構成と出題のねらい
平成30年度の都立小松川高校男子推薦入試作文は、「高校入学後に図書館をどのように利用したいか」というテーマでした。
この問題は、以下の要素で構成されています。
問題の構成
高校入学後の図書館利用の展望
→ 自分がどのように図書館を使いたいのかを具体的に述べる。
過去の読書体験や図書館利用の経験を踏まえること
→ これまでの経験をもとに、自分の学びの姿勢や考え方を整理しながら書く。
字数制限(550〜600字)
→ 限られた字数で、自分の体験と未来への展望をバランスよくまとめる必要がある。
出題のねらい
自己分析力の確認
過去の読書や図書館利用を振り返り、自分の学び方を客観的に見つめ直せるかを問う。
将来の学習姿勢の明確化
「高校入学後にどのように学びたいのか」を具体的に表現することで、主体的な学習意欲を見極める。
論理的構成力と表現力
体験(過去)と展望(未来)を論理的につなげ、説得力ある文章にできるかを評価する。
作文で求められる力と押さえるべき3つの視点
この課題では、過去の読書体験や図書館での経験を踏まえながら、高校生活における図書館の利用方法を論理的に書くことが求められています。
特に次の3つの視点を意識すると、評価される作文に仕上がります。
① 自己分析力(過去の経験の振り返り)
これまでの読書体験や図書館利用を思い出し、自分がどのように本や資料から学んできたかを客観的に整理する力が必要です。
- 「小学校の頃に読んだ本で読書の楽しさを知った」
- 「中学校では調べ学習で図書館を利用し、必要な情報を探す力が身についた」
など、具体的な経験を示すことで説得力が増します。
② 具体性(高校での活用方法)
高校入学後、図書館をどう利用したいかを明確に描くことが大切です。
- 調べ学習や課題研究で資料を活用する
- 大学入試に向けて参考書や専門書を利用する
- 静かな環境を利用して勉強に集中する
といった 具体的な行動イメージ を書くことで、学習意欲や主体性が伝わります。
③ 将来展望力(学びの意義を広げる)
単なる利用方法の羅列で終わらせず、「その経験がどのように自分を成長させるか」まで言及すると良いです。
- 「幅広い知識を得て進路選択に役立てたい」
- 「図書館での学びを通じて、自分の興味を深めたい」
- 「読書習慣を通じて将来の職業に活かしたい」
など、未来につながる視点を加えると、作文全体が締まります。
構成のポイントと書き方の流れ
この作文は「過去の経験を踏まえて、高校入学後の図書館利用をどう考えるか」を問う課題です。
説得力を高めるためには、次のような流れを意識すると良いでしょう。
【序論】図書館に対する基本的な考え(約100〜150字)
・図書館をどう捉えているかを冒頭で示す。
・「図書館は知識を得る場であり、今後さらに活用したい」など、全体の方向性を明確にする。
【本論①】これまでの読書・図書館利用の経験(約150〜200字)
・小学校・中学校での読書体験や、図書館を使った調べ学習などを具体的に振り返る。
・「ある本との出会いで学びの楽しさを知った」「調べ学習で必要な資料を探す力が身についた」など、エピソードを盛り込むと説得力が増す。
【本論②】高校での具体的な利用方法(約200〜250字)
・入学後にどのように図書館を活用したいかを具体的に述べる。
例)「授業や課題研究での調べ物」「受験勉強のための参考書や専門書の利用」「静かな自習環境としての活用」。
できれば、過去の経験とつなげて「以前の経験を踏まえて、さらにこう発展させたい」と示すと一貫性が生まれる。
【結論】図書館利用を通じた成長や目標(約50〜100字)
- 図書館を活用することで、自分がどんな力を伸ばしたいのかをまとめる。
- 例)「知識を広げて将来の進路につなげたい」「読書を通じて考える力を磨きたい」。
- 学習意欲や主体性が伝わる表現で締めくくると好印象。
実際の作文例
私が高校に入学したら、図書館を積極的に利用したいと考えている。図書館は、ただ本を借りるだけの場所ではなく、新しい知識や考え方に出会える学びの拠点だからだ。静かで落ち着いた環境も魅力であり、自分の学習を支えてくれる大切な場所になると思う。
これまでの自分の読書体験を振り返ると、本は私にさまざまな気づきを与えてくれた。小学生の頃は物語を読むことが好きで、主人公の気持ちを想像しながら読むうちに、人の考えや立場を理解する力が少しずつ養われた。中学生になると、調べ学習や自由研究のために学校の図書館を利用する機会が増え、必要な情報を探す力や、本から学んだ内容をまとめる力を身につけることができた。これらの経験は、図書館が学びを広げる場であることを実感させてくれた。
高校に入学したら、授業や課題研究に役立つ資料を探すために図書館を活用したい。また、図書館は静かな学習環境でもあるため、定期試験や模試の前には自習の場として利用したい。こうして図書館を利用することで、自分の知識を広げ、学習習慣をさらに充実させられると考えている。
図書館を活用することで、私は幅広い分野の知識を得て、自分の進路や将来に役立てたいと思う。本との出会いを通じて新しい視点を学び、学習の基盤を固めながら、自分を成長させていきたい。(553文字)
まとめ
図書館は、知識や情報を得るだけでなく、自分の学習を深めるための大切な拠点です。
読書を通じて新しい視点を得たり、課題研究に必要な資料を集めたりすることで、学びの幅を広げることができます。
また、静かで落ち着いた環境は集中力を高め、自習の場としても大きな役割を果たします。
高校生活では、授業や試験対策だけでなく、将来の進路選択に役立つような読書や調べ学習にも積極的に図書館を利用することが大切です。
図書館を「学びの拠点」として活用することで、知識を積み重ね、自分の可能性を広げていくことができるでしょう。
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